処暑のころ 夏バテ胃腸を守る薬膳

まだまだ暑いけれど、暦は「処暑」 8月23日ごろ、二十四節気は「処暑(しょしょ)」を迎えます。

「処」には「とどまる」「おさまる」という意味があり、

厳しい暑さが峠を越えて、少しずつ後退し始める頃という意味を持つ節気です。

とはいえ、実際の体感はまだまだ真夏そのもの。

日中の気温は30℃を超える日が多く、「暑さの峠を越えた」と言われても、

正直ピンとこない方も多いのではないでしょうか。

私自身、天気予報の解説をしていても、処暑を迎えてもすぐには涼しさを実感しにくい年が続いているなと感じます。

夏バテ胃腸のサイン、見逃していませんか?

 この時期は、暑さそのものよりも「胃腸の疲れ」が表に出やすいタイミングでもあります。

冷たい飲み物や食べ物を摂り続けたことで、

中医学でいう「脾胃(ひい)」=消化吸収を担う胃腸の働きが弱りやすくなるのです。

食欲が落ちる、なんとなくお腹が張る、体がだるく重い、むくみやすい…

そんな感覚がある方は、脾胃が疲れているサインかもしれません。

暑さの峠を越えたこの時期こそ、胃腸をいたわる食養生に切り替えるタイミングです。

旬野菜、これを見て選んでみて

 処暑の頃に旬を迎える野菜には、胃腸をやさしく整えてくれるものがそろっています。

今回ご紹介するのは、オクラ、モロヘイヤ、みょうが、冬瓜(とうがん)の4つ。

野菜ソムリエとしての目利きポイントもあわせてご紹介します。

 オクラは、うぶ毛がしっかり残っていて、角がピンと張っているものが新鮮な証です。色は鮮やかな濃い緑を選びましょう。ネバネバ成分には胃の粘膜を保護し、消化を助ける働きがあるとされています。

 モロヘイヤは、葉が肉厚で色濃く、茎の下のほうまで柔らかいものを選ぶのがポイントです。「野菜の王様」とも呼ばれるほど栄養価が高く、弱った胃腸にやさしく寄り添ってくれる食材です。

 みょうがは、つぼみがしっかり締まっていて、色鮮やかな赤紫のものが良品です。香り成分には、気の巡りを良くする働きがあるとされ、食欲が落ちがちなこの時期の食欲増進にひと役買ってくれます。

 冬瓜(とうがん)は、ずっしりと重みがあるものを選びましょう。

皮に白い粉のようなブルーム(果粉)がふいているものは新鮮な証です。体にこもった余分な熱と水分を穏やかに排出してくれる、この時期にぴったりの食材です。

薬膳的な調理のひと工夫

 オクラやモロヘイヤは、加熱しすぎるとネバネバ成分や栄養が損なわれやすいので、さっと湯通しする程度がおすすめです。

冬瓜(とうがん)は体を冷やす性質がやや強いため、ショウガやねぎなど体を温める食材と組み合わせると、冷やしすぎずバランス良く取り入れられます。

みょうがは薬味として少量を添えるだけでも、香りの効果で気の巡りをサポートしてくれますよ。

暑さの峠を越えても、油断せずいたわって

 処暑は、暑さが少しずつ後退していく合図であって、体がすぐに軽くなるわけではありません。

むしろ、これまでの疲れが胃腸にじわじわと出てくるのがこの時期です。

旬の野菜を上手に取り入れながら、無理せず胃腸をいたわって、実りの秋への準備を整えていきましょう。

\ シェア大歓迎です /

関連記事